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| ママさんガンバレー |
| ふぇみお |
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「お母さんで働ける部署に異動させてもらった人たちは、自分の力を持って必ず引きずり落としてやる。」 「自分の娘の就職も大変なご時世なのに、これまで会社は甘すぎた。」 確かに甘い。こんな信じがたい、人格を疑う言葉を吐くものが経営者でいられるくらいだから。 Aさんは産休が明けて、上司と同僚の協力を得て、営業現場で頑張っていた。半月ほどして、部長と人事部から 「遅番に入るように」と言われた。育休をとる前に上司と、働ける曜日、時間を確認したはずなのに話が違う。 人事部の見解としては、復職後は公平にシフト勤務をしてほしいとのことだった。Aさんは改めて「夫の休みの日 以外の遅番、ましてやナイター遅番は無理」であることを話した。「異動できないか」という問いの答えは「お母さん が増え過ぎてポストもなく、会社は不景気、できない。」だった。Aさんは一貫して働きたい旨主張したが「退職した らどうか?」と用紙を渡されてしまった。 育休規定の7条には「休職後の勤務は、原則として休職直前の部署及び職務に戻るが、休職前の職務内容・適 性を勘案して有効配置の観点から復職時に決定する」とある。Aさんが言われている仕事は適性、有効といえるの か。 会社の営業形態を承知の上で入社したはずというが、営業部門にいたことが不運ということか。勤務形態を配慮し てもらったり、異動したりしているケースはあるのに、なぜ今度ばかりは認められないのか。 人事部は「それはミス。特別扱いは以降ないようにする。」「組合に相談しても同じこと」「退職届を出して下さい」と 発言したという。 部長は冒頭の発言のみならず、他の女性社員にも「子供を持って働けると思うな」という話をしている。会議などで も「社会人として自覚を持って、皆平等に働け」と、ことあるごとに配慮は不要だと説いている。 そのせいか、別の女性が別の女性が切迫流産の危機にあったときも「産休に入るまで我慢して下さい」と何ら対応 がとられなかったという。件の部長は「最近働く女性の流産が増えてるっていうから気をつけろよ」と言葉を掛けるに とどまった。これは明らかに労働基準法に違反している。本当に流産したらと思うと背筋が寒くなる。 このように女子労働者の扱いが急に厳しくなったのは、この部署だけの問題か?会社の方針か? 「子供が出来たらお払い箱」となれば、女性の働く意欲は低下する。子供を持ちたいと思わなくなる。少子化が問題 とされているのに、それでいいのか。営業形態のことをいうなら、こういう業種だからこそ会社は、子供を持って働き つづけることが出来る社会作りに貢献する必要がある。 これはすべての社員に関わる問題だ。これからの時代、身体的、社会的事情を持たない社員だけで会社を運営し ていくことは出来ない。働く意志と能力を持つ人を人件費を削るために切り捨てるより、やるべきことがあるのでは ないか。 子供を持って働き続けられる環境を整えてから「特別扱いしない」と言ってほしい。就学前の育児への配慮は努力 義務規定であり、配慮は不要というのはおかしい。会社は人事部に提出する「自己申告書」において、健康状態、 家庭事情を聞いている。育児は個別に配慮するに値しない個人的な事情ではなく、むしろ病気、介護と同じように 誰でも抱える可能性のある事情である。 育児をする女性への配慮を「不平等だ」と考える人もいる。しかしこれからの高齢化、少子化社会を考えれば、将 来の労働力とマーケット確保のためにも、社会全体で子供を育てるのに協力することが望ましい。会社の体力不 足のつけを、子供を持つ女性に回すのは間違っている。活用の道を探らないのは怠慢である。 |
| (1997.10) |