女性のためのエンパワーメント講座なるものに参加してみた。「セクハラやお茶汲みの上手な断り方」を教えてくれるという。講師は労働問題専門の女性弁護士。キーワードはアサーティブアクション。過激な攻撃でもなく消極的な態度に終わらない、たとえ葛藤があったとしてもより良い関係を作るために「ノー」が言えるようになることを目指す。
まずは二人組みになって、最初のテーマは「誰も休まない職場で有給休暇を取る」。私と組んだ女性は実際に、全く有給休暇を取れない会社をそれが理由で辞めたという。「『有給休暇を取れないなんておかしい、みんなで休みましょう』って職場のメンバーで話し合えばいいじゃないですか」と私が言ったら、それはとっても顰蹙を買う行動らしい。
6人程度のグループを作っても私のやり方は攻撃的過ぎるとされた。最後に百人以上の出席者の意見をグループ毎に発表し合う。最も攻撃的なのは「有無を言わさず休む」、一番消極的なのは「諦めて休まない」という結果だった。
講師は有給休暇は労働者の権利、権利は行使するものと説明してくれた。労働組合を作るのも一つのアサーティブアクションだというのだが、「組合を作るなんて攻撃的過ぎませんか」という質問が出た。「どうしても休むなら退職を覚悟して」という意見が少なからずあったのにも驚いた。私は素直に、私が勤めている会社はいい会社だと思った。
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