栄養

犬の食糞症(糞を食べる癖)
        糞を食べるという好ましくない癖を身につける犬も少なくありません。
        なかには、この癖がほとんど強迫観念のようになることもあります。
        この癖が身についた犬は、自分の糞だけでなく他の動物の糞も
        食べます。犬が何故このような行動をとるのかを説明するための
        理論がいくつか出されています。考えられる原因としては、
        退屈、行動の自由の過度の制限、ある種の消化酵素が体内で
        作られないこと、ビタミンおよびミネラルの欠乏、ノイローゼなどと
        いったものが挙げられています。通常は食糞を行なっても、
        内蔵の寄生虫あるいは糞の中の細菌によって扁枕腺炎が起こったり、
        内蔵の具合が悪くなること以外は、特に害はありません。

犬の自由摂取食事法
        自由掃取食事法とは、食べ物を犬が好きなだけ食べさせることです。
        この方法は、複数の犬を飼っている犬舎のような場合には効率の
        良い食事のさせ方です。この方法にはいくつもの利点がありますが、
        特に次のことは注目に値します。それぞれの犬は食べる量を自分で
        調節します。この方法で食事をさせると、一般に、犬は普通の方法で
        食事を与えた場合に比べてより満足しておとなしくなります。
        積極的でない犬は他の犬とあらそって食べるようなことをせずに、
        他の犬が食べ終わった後に落ち着いて食べることができます。
        また、1回の食事で食べる量は少なくなりますが、
        食べる回数は増えるので無駄が少なくなります。
        ただし、食べ過ぎて太りすぎる傾向のある犬に対しては気を付ける
        必要があります。太りすぎの犬の場合は、自由摂取食事法はお勧め
        できません。また、獣医師の中には、生後4カ月未満の子犬には
        自由摂取食事法をさせないことを勧める獣医師もいます。

鬱血性不全と食事管理
        あなたのペットは心臓病にかかっていますので、治療のためには
        減塩(低ナトリウム)食を与えることが重要です。心臓病になると、
        尿を通して塩分を正常に排泄することができなくなります。
        その結果、体内には塩分が蓄積されてしまいます。
        そうなると、ペットの体内には余分な水分も蓄えられるようになります。
        このような水分の増加によって、ただでさえ弱くなっている心臓が
        さらに余分な仕事をしなければならなくなります。
        減塩(低ナトリウム)食は、塩分と水分の蓄積を防ぐ働きをします。
        食事中のナトリウムの量を少なくすることにより、心臓にかかる負担
        を減らします。減塩食は、動物病院で入手することもできますし、
        家庭で作ることもできます。

親のいない子犬の食事
        子犬が休む場所には、すき間風が入らない清潔で暖かいところを
        選びます。その近辺の温度は、生後1週間目は29〜32度、
        次の3〜4週間は27度、そして第6週目にかかるころには21度くらい
        まで下げても構いません。子犬の寝床の温度を保つには、
        電灯やヒーターランプやヒーターの入った敷物などを使います。
        ただし、この時期の子犬は暑くなっても自分では熱源から離れることは
        できないので、子犬を温めすぎないように飼い主が細心の注意を払って
        やる必要があります。新聞紙ならば簡単に取り替えられるので、
        子犬の寝床には新しい新聞紙を敷いてください。
        子犬があたりを動き回るようになったら、新開紙は滑りやすいので
        取り除きます。その代わりに、洗い直しがきく布を敷くようにします。

        食事の与え方
        子犬に授乳するときは、哺乳瓶か胃チユーブを使います。
        胃チユーブを使ったほうが速く食事を与えることができます。
        特に、同腹で生まれた子犬の数が多いときには胃チユーブのほうが
        便利です。とはいうものの、哺乳瓶を使うほうが長い時間子犬に触れて
        いることができるので、哺乳瓶のほうを好む人も多いようです。
        いずれの方法で与える場合でも、獣医師か動物病院のスタッフに
        尋ねれば実際のやり方を教えてくれます。
        生まれたての子犬の食事の回数は、胃チューブを使う場合は
        1日に3〜4回、また、哺乳瓶を使う場合は1日5〜6回授乳する
        必要があります。普通は生後2週間目になれば、胃チューブの
        場合なら3回、哺乳瓶なら4回ぐらい授乳させれば十分です。
        子犬の排尿と排便には人間の手助けが必要です。
        毎回授乳させた後に、脱脂綿やティッシュペーパにぬるま湯を
        含ませたもので性器のあたりをやさしくなでてください。
        子犬が排尿または排便するまで、根気よく続けてください。
        四六時中鳴き続けたり体重が増えてこないときは、子犬に何か
        問題がある証拠です。獣医師に連絡してください。
        子犬は、普通は8〜10日で体重が倍になるはずです。
        何よりも気を付けなければならないのは、食事を与えすぎることです。
        多く与え過ぎるよりも、多少少なめのほうが良いといえます。

        与える食事の量
        母犬がいない子犬に与える食事の量は、子犬が1日に必要とする
        カロリーを考慮して決めます。一般的には、4週齢までの子犬が
        毎日必要とするカロリーは次のとおりです。

            生後1週間目 体重100グラムにつき毎日13.2キロカロリー
            生後2週間目 体重100グラムにつき毎日15.8キロカロリー
            生後3週間日 体重100グラムにつき毎日17.6キロカロリー
            生後4週間目 体重100グラムにつき毎日19.4キロカロリー

        市販されている子犬用のミルクは、1ミリリットルあたり約1カロリーあります。
        例:生後1週間未満の体重142グラムの子犬に1日4回食事を与える場合を
        考えてみましょう。この子犬が1日に必要とするカロリーは、
        142/100×13.2=約18.75キロカロリーです。
        1日4回食事を与えるわけですから、1回の食事
        18.75/4=4.68キロカロリーということになります。
        子犬に与えるミルクには1ミリリットルあたり1キロカロリーが
        含まれていますので、毎回4.68ミリリットル(大体5ミリリットル)
        のミルクを与えればよいことになります。生後3週目位からは固形食
        を与え始めます。母犬のミルクと同じ成分でできた良質の子犬用の
        食事を混ぜた、うすいミルクがゆのようなものを浅い器に入れて
        与えてください。混ぜるミルクの量を次第に少なくしていき、
        生後6週間目にはまったくミルクが入っていない食事になるようにします。

親のいない子猫の食事
        子猫を人間が育てなければならない状況としては、
        母猫の死または病気、母猫の乳が十分に出ない場合、
        母猫が子猫を育てようとしない場合などが考えられます。
        人間による子猫の養育は、それほど難しいものではなく、
        うまくいくことが多いものです。生後数週間の子猫は、
        すきま風などが入らない暖かい場所におく必要があります。
        子猫が生活する近辺の温度は、生後1週間目は29〜32度、
        次の3〜4週間は27度、そして第6週目には21〜24度に保つ
        ようにしてください。最初の数週間の温度は少し高くする必要
        があるので、ヒーターが組み込まれた敷物や電灯やヒーターランプ
        などを使って指定の温度に保ってください。
        ただし、この時期の子猫は暑くなっても自分では熱源から
        離れることはできないので、子猫が熱を受けすぎたり火傷を
        しないように飼い主が細心の注意を払ってやる必要があります。
        子猫の寝床としては、清潔な紙か布を敷くようにしてください。
        生後数週間が経つまでは、少し高めの段ボール箱の中に子猫
        を入れておけば安全です。子猫が四六時中鳴くときは、
        何か具合の悪いことがある証拠です。担当の獣医師に連格して
        ください。また、子猫の体重も頻繁にはかって記録するようにして
        ください。子猫の体重が順調に増えないときも、獣医師に連賂して
        ください。

        食事の与え方
        子猫に授乳するときは、哺乳瓶か胃チユーブを使います。
        胃チューブを使ったほうが速く食事を与えることができますが、
        使う愉しみがある哺乳瓶のほうを好む人も多いようです。
        いずれの方法で与える場合でも、獣医師か、動物病院のスタッフに
        尋ねれば実際のやり方を教えてくれます。
        生まれたての子猫の場合は、1日に6〜8回授乳する必要があります。
        授乳の回数は次第に少なくしていき、生後2〜3週間頃までには
        日に3〜4回になるようにします。
        子猫の排尿と排便には人間の手助けが必要です。
        毎回授乳をさせた後に、脱脂綿やティッシュペ−パ−にぬるま湯
        を含ませたもので性器のあたりをやさしくなでてください。
        四六時中鳴き続けたり体重が増えてこないときは、
        子猫に何か問題がある証拠です。獣医師に連絡してください。
        母猫がいない子猫に与える食事の量は、子猫が1日に必要とする
        カロリーを考慮して決めます。
        一般的には、4週齢までの子猫が毎日必要とするカロリーは次のとおりです。
            生後1週間および2週間  体重100グラムにつき毎日21キロカロリー
            生後3週間および4週間  体重100グラムにつき毎日28キロカロリ−

        例:生後1週間の体重57グラムの子猫に1日6回食事を与える
        場合を考えてみましょう。この子猫が1日に必要とするカロリーは、
        57/100×21=約12キロカロリーです。1日6回食事を与えるわけですから、
        1回の食事で与えるカロリーは、12/6=2キロカロリーということになります。
        子猫に与えるミルクには1ミリリットルあたり1キロカロリーが含まれています
        ので、毎回2ミリリットルのミルクを与えればよいことになります。
        生後3〜4週日位からは固形食を与えますが、最初はうすいミルクがゆの
        ようなものから始めてください。2週間位かけて次第に水分の量を少なく
        していき、生後6〜8週間目には完全な固形食を食べさせられるようにします。

肝臓病と食事管理
        肝臓は実に多くの役目を果たしますが、その1つが消化済みの脂肪と
        たんばく質を体内で利用できるようにすることです。
        病気で肝臓が弱っているときに脂肪やたんばく質を多くとりすぎると、
        肝臓の処理能力を超えてしまい、その結果、深刻な病気を併発する
        ようになります。病気の肝臓の負担を減らすには適切な量の脂肪と
        たんばく質を含んだ食事を与える必要があり、そうすることによって、
        病気の治療も行ないやすくなります。食事管理を行なうには、
        特別食を与えるか、または適切な指示にしたがって家庭で作った
        食事を与えます。ただし、家庭で食事を用意するのは難しいことが
        あるので、あまりお勧めはいたしません。

結石溶解用食事療法
        つい最近までは、尿路結石を治すには手術で取り出す以外に
        方法がありませんでした。ある種の石は現在でも手術によって
        取り除かなければなりませんが、多くの場合は特別な食事に
        よって石を溶かすことができるようになっています。
        こうした食事には、消化時にアンモニウムイオンの形成を少なく
        する働きのある非常に消化しやすいたんばく質が少量、尿中の
        鉱物結晶を減らす働きのあるリンとマグネシウムが少量、
        そして喉の乾きと尿の生成を促進する多量の塩が含まれています。
        また、このような食事を食べさせていると酸性の尿が作られるので、
        結石が再びできる可能性が少なくなります。
        以上のような特別食をペットに食べさせれば、排尿時に苦しそうに
        する症状は7〜10日以内になくなり、石そのものも4〜16週間
        (平均で8週間)のうちに溶けてなくなります。石が溶ける速さは、
        石の大きさや数によって決まります。

消化器障害と食事管理
        消化器障害のあるペットには、吐いたり下痢をするという特殊
        な問題があります。消化器障害のあるペットの嘔吐や下痢を
        止めるには、かなり多くの食物を制限する必要があります。
        与える食事は刺激のないものにする必要がありますが、
        同時に食欲の落ち込んだペットの食欲をそそるような味のもの
        でなければなりません。
        食事は少量ずつ数回に分けて与えてください。
        水も1日に数回に分けて少量ずつ与えるようにします。
        水の替わりに氷を与えるというのもよいでしょう。こうすれば、
        水をがぶ飲みして後で吐き戻すことを防げます。
        刺激のない食べ物の例としては、調理した卵、コテッジチーズ、
        御飯、調味料が入っていないゆでた牛の挽肉などがあります。

食物過敏症
        食物過敏症は、食物に対するアレルギー反応によって起こる犬や
        猫の皮膚の病気です。この病気は、季節を問わず1年のうちの
        いつでも起こる可能性があります。また、反応が現われる速さも、
        即時型(食物を食べた後の数分から数時間以内に起こる)のものと、
        遅延型(ものを食べてから数時間から数日後に起こる)のものが
        あります。この症状をみせるペットは、アレルギーのもととなった
        食べ物をそれまでに2年間以上も食べ続けている場合がほとんどです。
        皮膚こ起こる反応としては、皮膚が赤くなって、全体的に分厚く腫れ、
        いぼのようなぶつぶつができます。このような皮膚の反応は、
        細菌感染や他の皮膚疾患によって併発することがあります。
        また、消化器に何か障害がある場合にも、同様の反応が出ることも
        あります。食物過敏症の診断はなかなか難しく、非アレルギー食を
        食べさせて、それにアレルギーの原因と目される食物を少しずつ
        加えたり取り除いたりしていきながら調べる必要があります。

真性糖尿病と食事管理
        真性糖尿病のペットは体内で十分な量のインスリンを作り出す
        ことができないので、その食事は細心の注意を払って管理する
        必要があります。インスリンは、血液中の糖分の量を調節する
        働きをします。そのため、インスリンの量が異常に少ないと、
        血糖値が異常に高くなります。血糖値は、炭水化物(でん粉質)
        が体内に入ると高くなります。血糖値とインスリンの必要量を
        少なくし、かつペットが必要とする栄養も不足しないようにするには、
        食事の中の炭水化物を少なくし、たんばく質を多くしてやれば
        よいのです。炭水化物をまったく与えないというわけではなく、
        少量は含むようにしなければなりません。

腎臓病と食事管理
        腎臓の主な働きは、血液から老廃物を取り除くことです。
        腎臓が病気になると血液中の老廃物が増えてきますが、
        それを放っておくと体に有毒になります。
        腎臓病に対して行なう食事療法の目的は、腎臓にかかる
        負担を減らして、十分な栄養をとれるようにすることです。
        たんばく質:腎臓病の食事療法で最も重要なことは、
        たんばく質の量を制限することです。消化しやすいたんばく質
        を与えて、腎臓から排出されるたんばく質をできるだけ少なく
        するようにします。この食事には、全身的な健康状態を保つため
        に十分なたんばく質も含まれねばなりません。
        ビタミン:腎臓が病気になっているときは、ビタミンBを頻繁に補給
        しなければならない場合もあります。ビタミンBは水に溶けやすく尿
        と一緒に出てしまうため、体内のビタミンBの量が少なくなるからです。
        塩分:塩分をとることによって、動物には欠かせないナトリウムが補給され、
        水を飲む量が増えます。水分の消費量が増えることによって、
        腎臓の働きが促進されます。ただし、腎臓と一緒に心臓病もある場合は、
        塩分の摂取量を調節する必要があります。
        その他の栄養素:腎臓病の場合は、炭水化物の量を制限する必要
        はありません。脂肪は、不飽和脂肪にするとともに、食事中に占める
        割合も3〜8パーセントくらいにする必要があります。

成犬に与える食事
        平均的な成犬が必要とする十分な量の栄養を含んだドッグフードが
        市販されています。一般的にいって、一番安いブランドのドッグフードは
        避けるほうが望ましいでしょう。安いドッグフードでもそのラベルには
        適切な栄養成分が含まれていると記されていますが、犬の健康にとって
        好ましい良質のたんばく質が含まれているとは限りません。
        ペットに与える食事を選ぶときには、犬の年齢、運動量、犬種、性格
        などを考慮する必要があります。また、妊娠期間中や病気のときは
        特別食を与える必要があります。心臓病、腎臓病、アレルギー、
        栄養不良、皮膚病、消化器疾患を患っているペット用の処方食も
        市販されています。犬の場合は、必ずしもバラエティーに富んだ食事
        を与える必要はありません。

        10分間ルール
        食事を与えても食べようとしない犬の場合は、まず少量の食事を与え、
        10分間待ちます。10分経ってから、食べ残したものを取り上げます。
        その後は、次の食事時間までは水以外は何も与えないようにします。
        ペットが何日間もものを食べようとしなくても、この10分間ルールを
        そのまま続けます。続けているうちに、食事が出されたときに食べ
        なければお腹が空くばかりであることに犬が気付くようになります。
        10分間過ぎても犬が口をつけなかった食事は、必ずどこかにしまう
        ようにしてください。また、犬が欲しがっても人間の食べ物を与えない
        ようにしなければなりません。

        1日に与える食事の量
        普通は、ドックフードのメーカーの指定にしたがった量を与えれば
        問題はありませんが、場合によっては、メーカーの指示する量とは
        異なる量を与えたほうがよいこともあります。あなたのペットには
        どのような食事が必要かは、獣医師が説明いたします。
        もう1つの方法は、ペットが必要とするカロリーを調べ、一定量の食事
        に含まれるカロリーを算出して、ペットに必要なカロリーを取るのに十分
        な量の食事を与える方法です。ここで忘れてはならないのは、
        成犬が必要とするカロリー量は運動量、妊娠、授乳、環境などの
        要因によって変化するということです。たとえば、寒い地方の野外で
        生活する犬は、室内で1日中寝て過ごす犬よりも、体重1キログラム
        についてより多くカロリーを消費します。次の表は、成犬が1日に必要
        とするカロリー量を犬の体重別に示したものです。
        犬の体重       必要なカロリー量
                     (体重1キロについて)
        0.5〜1キログラム  132キロカロリー
        2.2〜4.5       100
        6.8〜13.5      77
        13.5〜20        66
        34〜66         50
        例:体重4.5キロの犬は、1日に体重1キロにつき100キロカロリーを
        必要とします。ですから、この犬が1日に必要とするカロリーの量は、
        体重4.5キロに100キロカロリーをかけたもの、つまり45Oキロカロリー
        になります。このことから、1日2回食事を与える場合は1回の食事で
        225キロカロリーを与えればよいことになります。
        食べ物の種類が違えばそれに含まれているカロリーの量も異なりますが、
        次の基準をだいたいの目安として考えていただければよいでしょう。
        乾燥ドックフードには1キロあたり約3300キロカロリーが含まれています。
        多少水分を含んだドックフードは、170グラムあたり約500キロカロリー
        あります。缶詰のドッグフードの場合は、約1100キロカロリーが含まれて
        います。特別食に含まれるカロリーの量は、一定していません

成猫に与える食事
        猫はいったん身につけた食事習慣をなかなか変えようとしないため、
        猫の食事の好みは成長期に飼い主が与えていた食事によって決まる
        といっても過言ではありません。
        1〜2種類の食べ物以外は口にしない猫は成長した後に健康に問題を
        生じる可能性があるので、さまざまな栄養素を含んだバラエティーに
        富んだ食事を食べさせるように注意する必要があります。
        バラエティに富んだ食事といっても、栄養のバランスのとれた各種の
        キャットフードを与えるということで、人間が食べるようなものをむやみに
        食べさせるということではありません。猫の食事に欠かせない栄養素は、
        犬のそれとは違います。猫はドッグフードを食べるだけでは自分が必要
        とする栄養を十分にとることはできません。
        そのため、ドッグフードを与えられている猫は健康状態を保てなくなる
        可能性があります。また、魚やミルクは猫にとって健康食ではないので、
        魚とミルクだけしか与えない猫は十分な栄養をとることができません。
        市販のキャットフードのなかにも完全でバランスのとれたものがいくつか
        あります。獣医師にご相談くだされば、良質のキャットフードをいくつか
        推薦できますし、また、あなたのペットに特定の栄養素を補給する必要
        がある場合には、それについても助言することができます。
        猫は犬に比べてはるかに多くのたんばく質を必要とします。
        ところが残念なことに、たんばく質はキャットフードの成分の中でも最も
        高価な成分なのです。そのため、安売りのブランドや定価の安いキャット
        フードには、質が悪く消化もしにくい種類のたんばく質しか含まれていません。
        ペットの健康のためには、そうした安物のキャットフードは与えないように
        心がけてください。健康に問題がある猫のための特別食もいくつか市販
        されています。そのような食事を必要とする猫には、獣医師がペットを診察
        したうえで適切なものをお勧めいたします。また、いつでも飲めるように
        ペットのための水を用意しておくことも大切です。
        水は毎日新しいものに変えるようにしてください。

        1日に与える食事の量
        普通は、キャットフードのメーカーの指定にしたがった量を与えれば問題
        はありませんが、場合によっては、メーカーの指示する量とは異なる量
        を与えたほうがよいこともあります。食べさせる量は、個々のペットの年齢、
        運動量、繁殖状況(妊娠や授乳などの期間であるかどうか)、全身的な
        健康状態などによって異なってきます。平均的なところでは、比較的活発
        に動く、妊娠も授乳もしていない体重3.6キログラムの猫は、
        体重1キログラムについて66カロリーを毎日必要とします。
        食べ物の種類が違えばそれに含まれているカロリーの量も異なりますが、
        次の基準をだいたいの目安として考えていただければよいでしょう。
        乾燥キャットフード           1カップあたり300キロカロリー
        多少水分を含んだキャットフード  1パックあたり125キロカロリー
        缶詰のキャットフード        内容量約185グラムの缶1つで200キロカロリー
        特定のブランドの食品にどの程度のカロリーが含まれているかお知りに
        なりたい場合は、獣医師にお尋ねください。
        例:特別な栄養を必要としない体重約3.6キログラムの成猫は、
        体重1キログラムにつき毎日66キロカロリーを必要とします。
        この猫に乾燥キャットフードを与えている場合には、この猫が1日に必要と
        するカロリーは、体重3.6キロに66キロカロリーをかけたもの、
        つまり3.6×66=約240キロカロリーになります。
        ですから、1日に与える乾燥キャットフードの量は、1日に必要とするカロリー
        (240キロ)を乾燥キャットフード1カップに含まれているカロリー(300キロ)
        で割ったもの、つまり240/300=4/5カップということになります。

肥満と食事管理
        肥満とは、望ましくない程度まで体重が増えてしまうことです。
        肥満のペットは、適正な体重のペットよりも病気や障害にかかりやすく、
        寿命も短くなります。肥満になると、手術のときの危険度も高くなり、
        呼吸や歩行さえ困難になります。肥満になる原因は、普通は食べ過ぎと
        運動不足です。また、ペットの種類、気質、ホルモンの不均衡、病気など
        によっても肥満になりますが、たいていの場合はカロリーのとり過ぎに
        原因があります。
        体重を減らすときは、栄養バランスのとれた食事を与えて徐々に減らして
        いくようにし、短期間の食事制限による減量は避けてください。
        ほとんどの場合は、おやつを与えずに1日に1〜2回控えめな量の食事を
        食べるようにペットを訓練し直す必要があります。
        食事制限を開始する前に、ペットに減量が必要であることを家族全員が
        よく理解し、協力し合うように話し合っておく必要があります。
        誰かひとりでもペットを甘やかす人がいると、減量計画は何の効果も
        生まないことになってしまいます。

離乳直後の子犬の食事
        離乳は、子犬の食事を母親の乳から徐々に固形食に変えていく過程
        のことです。乳離れした子犬というのは、母親の乳以外のミルクを最初
        に飲んだときから、母親が子犬に乳をやらなくなるまでの期間の子犬
        のことです。通常、乳離れの期間は生後3〜4週間から6〜8週間位まで
        です。乳離れの初期の段階にある子犬については、その体重を頻繁に
        はかり、記録をとっておく必要があります。体重が次第に増えてきて、
        子犬も満足している様子が見受けられれば、それは十分な栄養が
        与えられていることを示す良いしるしです。
        次のような徴候には気を付けてください: 体重が減ったり、体重が
        増えない子犬。あまり動かない子犬で、同腹の他の子犬よりも体温が
        低いもの。同腹の子犬に比べて筋肉に張りがない子犬。
        生後3〜4週間目からは、母犬の乳の代わりに市販の子犬用ミルクを
        皿に入れて与えて離乳を始めさせます。
        この時期には、子犬はまだ母犬の乳も飲んでいますので、
        その量に応じて皿から飲むミルクの量を自分で調節します。
        ですから、飼い主は子犬が一日に飲むミルクの合計量を心配する必要は
        ありません。子犬用ミルクは、動物病院、ペットショップ、飼料店、
        スーパーマーケットやディスカウントストアのペット売り場などで入手する
        ことができます。皿からミルクを飲ませ始めて最初の数回は、
        子犬がミルクの中に足を踏み入れてしまうのが普通なので、
        子犬が実際になめるミルクの量はほんのわずかです。
        3〜4回目以降は、ほとんどの子犬がすぐに皿からミルクをなめるように
        なります。子犬が抵抗なく代用ミルクを皿からなめるようになったら
        (3週間半から5週間までに)、ミルクと良質の子犬用フードを混ぜて
        薄いおかゆのようにして与えてください。
        このような食事を毎日3〜4回与えます。この薄いおかゆも抵抗なく
        食べるようになったり、混ぜるミルクの量を次第に減らして、
        軟らかいおかゆをだんだん固くしていきます。
        最終的には、生後6〜7週間目にはミルクをまったく含まない食事を
        与えるようにすることを目標とします。その段階に達したら、水を加えて
        少し軟らかくした良質の子犬用ドッグフ←ドを毎日3〜4回食べさせる
        ようにします。子犬に歯が生え始めて力強くものを噛めるようになったら、
        食事に水分を加えるのを止めます。


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