生殖器系の病気


犬の交配
      雌犬の性周期は、一般的には年に2回繰り返します。
      最初に訪れる発情は青春期です。
      小型犬種の発情は生後5〜6ヶ月ころに始まりますが、
      超大型犬種のなかには生後2年になるまで発情が始まらない
      ものもいます。青春期に入る平均的な年齢は生後7〜10
      ヶ月です。4〜9日間にわたって血の混じった膣からおりもの
      が出ると、雌は雄を受け入れる準備が整い、交配に向かい
      ます。雄を受け入れる体制の整ったこの段階は、数日から
      長くて2週間ほど続きます。最も一般的に選ばれる交配日は、
      膣から最初におりものがみられた日から9日目、11日目、
      13日目です。妊娠する確率が最も高くなるのは、雌が雄を
      受け入れる限り、48時間おきに何回も交配を繰り返す方法
      です。通常は、人間が補助しなくてもうまく交配が行われます。
      特に、以前に交配の経験のある犬の場合はまったく問題は
      ありません。ただし、ごくまれに、どうしても助けが必要な
      場合もあります。たとえば、雄が雌に背乗りすることや、
      雌の性器に雄の性器を挿入することを助けたり、あるいは、
      雌が動いてしまって雄を傷つけることを防ぐために、雌を
      抑えてやらなければならないこともあります。
      雌の口の周りに口かせ具(ガーゼ、ナイロン、ストッキングなど)
      をはめるのも役立ちます。交配がうまくできないときは、
      おそらくタイミングがわるかったのだと思われます。
      もう一度日数をチェックし直して、獣医師に相談してください。
      正常な交配が終わりに近づくと、犬同士は最高30分間も
      「つながった」ままの状態になります。まれに、交配したまま
      の状態で後ろ向きになり、尻と尻が向き合った形になることも
      あります。このようになっても異常ではありませんので、心配
      することはありません。交配の最中に一方の犬の動きが
      激しくなったときは、動かないようにやさしく抑えてやるように
      するとよいでしょう。無理に犬同士を引き離そうとはしないで
      ください。そのようなことをすると、犬が怪我をしてしまうことが
      あります。雌犬の最初発情期には、その犬を交配させない
      ようにしてください。2回目または3回目の発情期を待って、
      交配させるようにします。妊娠は母犬にとっては非常に負担
      のかかる仕事ですので、さかりがついたからといってその度
      に雌を交配させることは避けてください。1回おきの発情期に
      交配させるか、または連続2回の発情期に交配させたら3回目
      は休ませるといった具合に繁殖を計画するとよいでしょう。
      交配の結果うまく妊娠すると、ほぼ63日後に子犬が生まれ
      ます。日数は、最初に交配したときから数えます。
      ご自分のペットを交配させようとしている場合は、獣医師に
      相談してください。交配させる前に十分に検査を行って、
      ペットの健康状態に問題がないことを確かめておく必要が
      あります。

犬の正常な出産 1
      出産準備
 
     子犬の出産準備は、雌犬が実際に子犬を産む前に始めて
      ください。出産させようと思う場所に出産用の箱を用意して
      母犬をその中で寝かせるようにしておけば、その中で子犬を
      産みます。この箱は、子犬が這い出さないくらいの深さ
      15〜20センチくらいの比較的小さなものにしてください。
      母犬が誰にも邪魔されないで落ち着けるように、その箱を
      家の中の家族があまり行き来しないところに置きます。
      寝床を作る材料としては、新聞紙が最適です。
      新聞紙ならば、汚れても簡単に取り替えられますし、
      吸水性もよく、母犬が巣を作る際に干切って使うこともでき
      ます。新聞紙の代わりに使い古しのキルティング、毛布、
      ボロ切れ、タオルなどを使う場合は、それを頻繁に洗濯する
      ようにしてください。出産が近づいたかどうかを正確に知りた
      い場合は、妊娠58日目から分娩が始まるまで毎日2回
      直腸の温度を計ります。直腸の温度は、普通は38〜39度
      の間を変化します。分娩開始の24時間前になると、直腸の
      の温度は2度下がります。

      分娩と出産
      雌犬の分娩は、3つの段階に分けられます。子犬が1匹ずつ
      産まれるたびに、第2期と第3期が繰り返されます。
      第1期:この段階では、母犬は落ち着きをなくし非常に神経質
           になり、ひきこもりがちになります。好きなおやつなどを
           与えられても、食べようとしなくなります。この段階は
           6〜24時間くらい続きます。このときに母犬を運動
           させて、排尿と排便をさせておくとよいでしょう。

      第2期:第2期に入ると、筋肉の収縮が起こり、子犬が産道から
           出てきます。通常は、まず、最初に体液の入った緑色
           の小さな袋が陰門から出てきます。その後に、子犬と
           それに付いている胎盤が現れます。子犬は、鼻を先に
           して(先進部)、かつ胃を下に向けて出てくるのが正常
           です。ただし、産まれてくる子犬の約1/3くらいは、
           後半身のほうから先に出てきます。犬の場合は、
           後半身が咲きに出てきても異常とはみなされません。

      分娩が終わると、母犬は体液の入った袋を咬み破って、子犬
      をきれいになめ、へその緒を咬み切ります。母犬に代わって、
      飼い主がこれらの作業をしてやらなければならない場合も
      あります。(「助産処置」の項を参照してください)出産時に袋が
      破られていない場合は、すぐに子犬からその袋を取り除くように
      してください。

      第3期:分娩と第3期は休止の期間で子犬が1匹生まれるたびに
           その後に訪れます。この段階では、筋肉の軽い収縮と
           胎盤の排出が起こります。第3期は、普通は10〜30分
           間続きますが、数秒間しか続かない場合や1時間も続く
           場合もあります。

犬の正常な出産 2
      助産処置
      子犬が生まれたら、子犬を覆っている膜をすべて取り除き、顔を
      きれいに拭いてから、口と鼻についている粘液をとってください。
      子犬の身体についた水分を拭き取るとともに呼吸と血液循環を
      刺激するために、きれいなタオルで子犬の身体をこすります。
      このようにして数分間こすっていると、やがて子犬はもがきながら
      大きな声で泣き始めます。
      へその緒じゃ、子犬の身体から2〜3センチのところを細い糸で
      縛ってから、結び目の外側(子犬の身体から遠いほうの側)で
      切り離します。へその緒の切り口には、ヨード液かチメロサール
      などの消毒液を1滴つけておいてください。

      分娩の補助
      子犬が産道の中で引っかかり、母犬もそれを産み落とせない
      ような場合には、飼い主がすぐに分娩を助けてやらなければ
      なりません。獣医師に電話したり、病院に連れて行く時間の
      余裕はありません。
      きれいなタオルを使って子犬をつかみ、ゆっくりと血からを入れ
      ながら引き出します。急に力を入れて引張らないようにして
      ください。子犬を引張り続けても構わないのは、最高5分間
      位までです。それでも子犬を引き出せないときには、獣医師に
      電話してください。

      母犬の挙動
      出産および授乳期間中は、ペットがいつもとは違った挙動を
      示すようになることがあります。非常に神経質になって、
      子犬を守ろうとする気持ちが強く現れます。時間が立つに
      連れて、母犬が見せていた攻撃的なしぐさは消えていきます。

犬の正常な妊娠 
      妊娠とは、母親の子宮内で子供が成長する期間のことです。
      犬の妊娠期間は、通常は9週間(63日)です。
      子犬は58日から68日の間に生まれます。
      
      妊娠の診断
      犬の場合、血液検査や尿検査で早期診断をすることは
      できません。妊娠の診断が可能な一番早い時期でも、
      交配後26〜35日目です。この時期になれば、獣医師は
      犬の腹部を触っただけで妊娠しているかどうかを判断
      できます。X線写真による診断が可能になるのは、普通は
      45日目以降です。

      外見上の変化
      妊娠直後の5週間に際立った変化は数えるほどしかあり
      ません。5週目以降になると、体重の増加がみられます。
      お腹の中にいる子犬の数が多い場合は、体重増加が特に
      目立ちます。お腹の中に1匹か2匹しかない場合は、出産
      間近になるまで体重はあまり増えません。お腹が大きくなる
      のは、一般に妊娠期間の最後の3週間です。
      乳腺は、35日目くらいから大きくなり始めますが、一般的に
      45日目くらいにならないと目立った大きさの変化を感じ
      取れません。早い場合には、分娩7〜9日前になると乳腺に
      乳が溜まり始めますが、通常は分娩1〜2日前にならないと
      乳は分泌されません。

      行動上の変化
      妊娠期間中、特に最後の数週間は、雌犬の行動に変化が
      みられることがあります。子宮内で子犬が発育するにつれて
      ペットは落ち着かなくなります。人目につきにくい場所を探す
      ようになります。最後の数日間は、粗相をして家の中を汚して
      しまうこともあります。最後の数週間は、「巣作り」をしようとして
      紙や毛布や布団などを咬み干切ることもあります。
      出産直前の2週間は、ペットがいらいらしだすこともあるので、
      小さな子供に妊娠しているペットを触らせないようにする必要が
      あります。

      栄養
      十分な栄養をとることは、母犬と子犬の両方にとって欠かせない
      ことです。妊娠した最初の4週間は、通常の食事と変わらない
      もので構いませんが、補助食として筋肉部分の赤み肉やレバー
      などの高たんぱく質の食物を与えるのもよいでしょう。
      妊娠期間の最後の5週間に、犬が必要とする栄養は通常の
      倍くらいになります。増量した食事を何回かに小分けして食べ
      させるようにしてください。水分要求量も増えますので、いつでも
      飲めるように水を用意しておいてください。必要な特別食やビタミン
      については、獣医師の意見を聞いてください。

      運動
      適度の運動をさせるのが望ましいといえます。
      無理に安静させたり、逆に激しい運動をさせたりするのは良く
      ありません。おとなしい遊びを短時間させ、また、短い散歩に
      連れて行くようにするとよいでしょう。

前立腺肥大
      前立腺は、雄犬の膀胱から出る管(尿道)の周囲にある分泌腺
      です。前立腺からは、精液を構成する液体の大部分が分泌され
      ます。前立腺肥大は、前立腺の大きさが異常に大きくなることで、
      ホリモンの不均衡にともなって起こります。5歳以上の犬がこの
      病気によくかかります。
      前立腺が大きくなるにつれて、前立腺の真上にある結腸が圧迫
      されるようになります。その結果、排便に痛みをともなうように
      なり、最終的には便秘を起こします。

犬の発情(さかりの周期)
      発情(さかり)は、雌の動物の交尾の期間です。発情期に入った
      動物は、「さかりがついた」と言われます。
      犬の場合は、最初の発情期は生後6〜12ヶ月目位に訪れます。
      大型犬種の雌のなかには、生後12〜24ヶ月目になって初めて
      発情する犬もいます。
      一回の発情周期が完了するには約6ヶ月ほどかかるので、
      発情期間は年に2回になります。個体によって多少の差はあり
      ますが、個々の犬の発情パターンはだいたい規則的に繰り返
      される傾向があります。
      発情周期は、次の4つの段階に分けられます。
      1.発情前期:この段階は、膣からの出血で始まります。
              出血は通常4〜9日間続きます。
              この期間の雌犬には雄犬が非常に興味を示し
              ますが、雌はまだ雄と交尾はしません。
      2.発情期: この段階では、雌は雄を受け入れて受胎が
              可能となります。膣からのおりものは、血の色
              というよりも黄色味を帯びてきます。
              この段階は、通常は4〜13日位続きます。
              飼い主が手で雌犬の背中に触れたり、雄犬が
              雌犬の背中に乗りかかろうとすると、雌犬は
              立ち止まって、尾を片側に寄せます。
      3.および4.発情後期および発情休止期:
              この2つの段階は、卵巣が活動する期間で、
              外から見て判るような徴候は特にみられま
              せん。発情後期には、偽妊娠(想像妊娠)が
              起こることがよくあります。

      重要な注意事項
      ペットに「さかり」がついたら、21日間は発情期が続くと考え
      てください。発情前期が7日間、発情期が7日間、そして発情
      後期が7日間かかります。妊娠するのはほとんどの場合が
      真中の7日間ですが、ときには自然がきまぐれを起こすことも
      あります。この3週間は、ペットに自由に行動させないように
      してください。
      今まで述べたことは、ごく一般的なことを述べたに過ぎません
      。こうしたパターンに一致する雌ばかりとは限りません。
      あなたのペットがこのような典型的なパターンとは違っている
      場合には、獣医師に相談してください。性周期に問題がある
      場合は、もしかしたらもっと深刻な病気が起こる前触れかも
      しれません。万一そうであっても、早めに対処すればするほど
      結果は悪くならないで済むことは確かです。

産まれたての子犬の世話
      誕生後の最初の数週間は、子犬が必要とする暖かさ、栄養
      刺激などすべて母犬から与えられます。
      飼い主の責任は、何か問題ないか常に注意して観察し、
      問題が深刻になる前に未然に処置することです。
      
      暖かさ
      子犬のいる部屋の温度は、少なくとも21度以上に保つ必要
      があります。子犬にとって冷えることは命にかかわること
      ですので、冷たい床の上に子犬が這って行かないように
      することが大事です。

      授乳
      お乳を十分に飲んでいる子犬は、胃のあたりが丸くふくらんで
      いて満足そうな表情をしています。子犬が落ち着かなかったり
      頻繁に泣くようなときは、獣医師に連絡してください。

      泣くこと
      長い間子犬が泣くのは、何か問題がある証拠です。
      そのような場合は、すぐに獣医師に連絡してください。

      断尾/狼爪の除去
      尾を切ったり爪を除去するのが一般的な犬種では、
      生後2〜5日くらいのときにそうした処置を行います。

      
      子犬の眼は、生後10〜14日ほどで開きます。

      離乳
      子犬の眼が開いたらすぐに、市販の子犬用のミルクを皿から
      飲ませても構いません。そして徐々に他の食物もミルクに
      加えていきます。

亀頭包皮炎
      亀頭包皮炎は、陰茎の外側の表面およびそれを包む包皮の
      内側に起きる炎症です。
      亀頭包皮炎の原因は、この部分に尿が付着することと関係
      があります。このようなところに尿がついて不潔になると、
      細菌にとって絶好の繁殖場所になります。この部分の組織
      は非常に敏感なため、細菌にとってすぐに炎症を起こします。
      痛みを発する水脹れのような病気が亀頭や包皮の裏側に
      できることがあります。このような炎症の特徴は包皮の
      先端開口部から膿が出続けることで、通常これは細菌に
      よる感染が原因で起こります。

急性子宮炎
      急性子宮炎は、子宮が急速に炎症を起こすことで、出産時
      に起きるのが普通です。流産をしたり、胎盤が子宮内に残っ
      ていたり、子宮内に軽い感染がある場合などに、急性子宮炎
      になることがあります。出産中の動物を飼い主が手助けをして
      いる時に、子宮間に細菌が入ってしまうことがあります。
      血と膿が混ざった分泌物が膣から出てくることがよくあります。
      急性子宮炎にかかると、熱が出て、元気がなくなり、食欲が
      減退し、子供の面倒をみようとしなくなります。そのような母親
      が産んだ子犬や子猫は、異常によく泣き、授乳が済んでも
      落ち着く様子を見せません。
      急性子宮炎は緊急事態の場合もあり、そのときには即座に
      処置をしなければなりません。急性子宮炎にかかったペットを
      将来繁殖に使わないように獣医師が助言することもあります。
      卵巣を切除(避妊手術)する場合もあります。

偽妊娠(想像妊娠)
      偽妊娠は、雌が実際には妊娠していないのに、卵巣から妊娠
      した時と同様のホルモン分泌がおこるために発生するものです。
      偽妊娠の期間中は、雌は落ち着くをなくし、玩具、靴、その他の
      物を自分の子供のように見た立てて母親になったつもりで世話
      をします。また、「巣」を作るつもりで、紙や毛布などを咬み干切
      ることもあります。お腹もいつもよりは大きくなったように見えたり
      乳腺から実際に乳が出てくることもあります。

睾丸炎
      睾丸炎は、睾丸(精巣)に炎症または感染が起こることです。
      通常、この病気の原因は怪我(切り傷、打撲傷、喧嘩による傷)
      です。その他の原因としては、膀胱、前立腺、血液などから
      感染が拡がる場合もあります。
      この病気になると、睾丸が腫れるため非常に強い痛みが生じ
      ます。速やかに治療を行わないと、睾丸の損傷が治らない
      可能性があります。睾丸の感染は、腹腔、前立腺、膀胱などの
      身体の他の部位に拡がることもあります。

子宮蓄膿症
      子宮蓄膿症は、子宮がひどい細菌感染を起こして、子宮内に
      (うみ)が溜まる病気です。この病気にかかりやすいのは、
      一度も子犬を生んだ経験のない中年以上の雌犬ですが、
      若い犬でもかかることもあります。この病気は,発情期が
      終わって数週間後に起こるのが最も一般的です。
      子宮蓄膿症の原因はホルモンの影響によるもので、
      それにより感染に対する正常な抵抗力を弱められるからです。
      その結果、発情期間に子宮頸が開いているときに細菌が子宮
      に侵入して、感染を引き起こします。感染後に子宮頸が閉じる
      と、子宮内には大量の膿が溜まります。
      子宮蓄膿症の症状としては、食欲減退、異常なのどの渇き、
      元気喪失、嘔吐などがみられます。膣から膿が出てくることも
      あります。この病気は、数週間かかって非常にゆっくりと進行
      する場合もあります。

子宮内膜炎
      子宮内膜炎は、子宮の粘膜が感染を起こすことで、不妊の原因
      になる以外は特にこれといった症状が出ないのが普通です。
      通常、子宮内膜炎になった犬でも正常な発情周期を繰り返し、
      交尾も正常に行います。ただし、妊娠する率はきわめて低くなり
      ます。
      子宮内膜炎にかかった犬のなかには、子宮蓄膿症と呼ばれる
      もっと深刻な病気になるものもいます。
       子宮蓄膿症になると、非常に具合が悪くなり、吐いたり、大量
      の水を飲み、排尿の回数も増え、膣からおりものが出るように
      なります。子宮蓄膿症を治療しないでおくと、ほとんどの場合
      死を招くことになるでしょう。本当に子宮内膜炎かどうかを
      調べるには、子宮頸からサンプルをとります。

出産後の母犬の看護
      妊娠と授乳は、母犬の健康にとって大きな負担となります。
      ほとんどの母犬はこの作業を驚くほど上手にやってのけます
      が、飼い主が事前にいくつかの対策を講じることによって、
      母犬と子犬の両方の健康を守ることも賢明な方法といえます。

      出産後の看護の注意点
      身体検査
      出産後48時間以内に、母犬と子犬を病院で診察してもらって
      ください。

      食事
      通常、特別な食事は必要ありませんが、母犬はいつもの倍の
      量の食事を必要とすることを覚えておいてください。

      
      清潔な水をいつでも飲めるように用意しておいてください。

      
      母犬は、最初の3週間ほとんど子犬のそばから離れないのが
      普通です。母犬が運動したがるときは、好きなだけ運動させて
      も構いません。

      排便
      食べる食事の量が増えていることと子宮が大きくなっていること
      から、母犬の排便の回数が増えることもあります。最初の数日
      は便がいくらか軟らかい場合もあります。下痢を起こしたり、排便
      にひどく苦労するようなときは、獣医師に連絡してください。

      乳腺の手当
      乳首を毎日点検して、乾いた乳がこびりついているようなとき
      にはぬるま湯できれいに拭いてやります。皮膚の変色、腫れ、
      圧痛(押すと痛がること)、ただれなどがみられる場合には、
      獣医師に知らしてください。子犬の爪で乳腺に掻く傷ができて
      いるときは、爪を短く切ってください。

      おりもの
      出産後数日は、血の塊を含んだ赤みを帯びたおりものが膣から
      出てくるのが普通です。その後も数週間は、時々こうしたおりもの
      がみられることもあります。

      行動
      授乳中の母犬が神経質になったり、落ち着かなくなったり、
      不快感を示したり、あるいは子犬に乳をやろうとしない場合には、
      獣医師に連絡してください。

      出産による一般的な影響
      通常、授乳期間中は母犬の毛がよく抜け落ちます。定期的に
      ブラシをかけてください。毛が抜けてはげたときには、獣医師に
      連絡してください。この時期の母犬は体重が多少減るのが普通
      ですが、痩せすぎているように思えるときは獣医師に相談して
      ください。

      発情期
      妊娠をしても、次の発情期に影響はありません。
      子犬が生まれてから6ヶ月以内に次の発情期に入ります。

      避妊手術(卵巣子宮摘出)
      ペットに避妊手術を施したい場合には、子犬が離乳して母犬
      の乳も止まった後で、次の発情期になる前に手術を行う必要
      があります。

授乳期の雌犬の低カルシウム血症(乳熱、子癇、産褥)
      低カルシウム血症(乳熱)は、基本的にはどの犬種の雌にも
      起こりますが、なかでも小型の犬種に非常に多くみられます。
      この病気に最もなりやすい犬は、乳の分泌が非常に多く、
      かつ活発に乳を飲む子犬を多く抱えている雌犬です。
      この病気の原因ははっきりとは判っていませんが、消火器官
      から取り込まれるカルシウムの量よりも乳、骨、尿、糞などに
      よって失われるカルシウムの量が上回ってしまうことが原因
      ではないかと考えられています。血液中のカルシウムの量が
      減ってしまうので、カルシウムを補給することが不可欠に
      なります。乳熱は、その後の妊娠でも再発することがあります。
      ペットを再び繁殖に使う予定がある場合には、獣医師に相談
      して予防処置を講じてください。

人口授精
      何らかの理由で雄犬と雌犬の相性が悪かったり、一方または
      両方の犬が性的に経験不足の場合には、人口授精を行うこと
      も可能です。適切な条件下で経験のある獣医師が行えば、
      人口授精は安全であるとともに、かなり高い確率で授精に成功
      します。
      人口授精には、次の3つの基本的な手順が踏まれます。
      1.膣垢塗抹標本の検査から、排卵時期を調べます。
      2.雄犬から精液を集めます。
      3.精液を雌犬の膣に注入します。
      
      次のことをお勧めします
      繁殖を行う前に,交配させる雄と雌の両方の身体検査を十分に
      行っておく必要があります。この身体検査では、寄生虫の有無
      を調べるための検便やフィラリアを調べる血液検査なども含ま
      れます。必要なワクチンはすべて接種してあり、かつその
      ワクチンがまだ効力を持っていることを確認しておく必要があり
      ます。
      
前立腺炎
      前立腺は、雄犬や雄猫の膀胱から出ている管(尿道)の周囲
      にある分泌腺です。前立腺からは、精液を構成する液体の
      大部分が分泌されます。
      前立腺炎は、前立腺が細菌によって感染することです。
      病気の原因となる細菌は、陰茎から入って、前立腺へと
      拡がります。雄犬は年齢に関係なく拡がりにかかる可能性が
      あります。前立腺に感染が起こると激しい痛みを生じるので、
      前立腺炎になった犬はよく「背中を丸めた」格好をするように
      なります。陰茎から排泄物がみられるようになるのが
      普通です。集中的な治療を速やかに行う必要があります。

膣炎
      膣炎は、膣に炎症が起こることです。膣炎になる原因は、
      感染、異物、腫瘍、交尾時の怪我などです。
      雌の子犬は、最初の発情期にはいるまえに軽い膣炎に
      なることがあります。(若年性膣炎)。
      若年性膣炎は、最初の発情期が終わると自然に治るのが
      普通です。最初の発情期が終わっても治らない場合は、
      検査をする必要があります。
      膣炎の症状は、原因と病気の程度によって異なります。
      普通膣からのおりものがでます。おりものは、
      ほとんど透明な粘液状のものから、黄色また緑色を帯びた
      膿までさまざまです。ペットは自分の陰門をいつも気にして
      なめたり、頻繁に排尿したり、あるいは陰門周囲の皮膚が
      炎症を起こしたりします。膣から出るおりものの臭いに雄犬
      がひきつけられることもあります。

膣過形成
      交配の季節(さかり)になると、雌犬の膣の粘膜はうっ血して
      腫れ上がってきます。こうした変化が起こるのは、発情期に
      なると卵巣が多量の卵胞ホルモンを分泌するためです。
      なかには、この腫れが異常なほど大きくなり、
      膣組織(桃色の肉の塊のようになって)が膣から突き出てくる
      ようになる雌犬もいます。このような状態になっても自然に
      治ってしまう犬もいますが、露出した膣組織が損傷を
      受けないように治療を行う必要がある犬もいます。
      膣過形成は、若い雌犬(特に最初の発情期の)に最もよく
      みられます。また、発情期がくるたびに症状が再発することも
      よくあります。膣過形成を完全に治すには、卵巣と子宮を
      手術で取り除く(避妊)しかありません。
     
膣脱
      膣脱になると、文字通り膣の内側と外側が反転して、
      陰門からふくれ出てきます。膣脱の初期段階では、
      とび出した部分は桃色の肉の塊のように見えます。
      さらに部分は赤黒くなり、出血や感染や潰瘍化が
      みられるようになります。膣脱は、通常は膣の組織が
      ホルモンによる刺激を受けることが原因となって
      発情期間中に起こります。また、分娩中に気張りすぎたり、
      分娩を助ける人間の処置が不適切な場合に起こることも
      あります。ペットが気張ったり頻繁に排尿を試みようとする
      ことから、膣脱が起きていることがわかります。
      膣脱は、手術をして治療します。ペットを将来交配させる
      ことの善し悪しについては、獣医師と相談してください。

帝王切開
      帝王切開は、母親が自分の力で出産できない場合や、
      そのまま出産させると母親や子供に危険がある場合に、
      手術によって子犬や子猫を子宮から取り出すlことです。
      帝王切開を必要とする状況は数多く、その理由もさまざま
      です。母親が病気で弱りすぎているいるために子供を分娩
      できないこともあります。また、以前に起こした骨折や腫瘍や
      骨盤膣内の臓器の位置などが原因で産道が狭くなっている
      ために、子供がスムースに出てくることができない場合も
      あります。あるいは、子供が大きいために正常に分娩が
      不可能な場合もあります。ときには、分娩時の問題が事前
      にわかっているために、前もって手術の準備を十分に整えて
      おくことができる場合もあります。それとは逆に分娩時に
      問題が生じて、その場で帝王切開を行うかどうかの決定を
      しなければならいこともあります。帝王切開による傷が
      回復すれば、母親としての役目を果たすようになるのが
      普通です。手術の傷口や縫目が授乳の妨げになることは
      ほとんどありません。何か問題が生じたときは、獣医師の
      指示にしたがって適切な処置をとってください。
  
停滞睾丸
      雄の胎子の成長期には、睾丸は腹腔内で発育し、体壁に
      開いた鼠径管と呼ばれる開口部を通って陰嚢に降りて
      きます。正常な雄の場合は、誕生時かその直後に両方の
      睾丸が陰嚢に降りてきます。
      まれに、生後5〜6ヶ月になるまで睾丸が完全には降りて
      こない場合もあります。個体によっては、一方または両方の
      睾丸が陰嚢内にまったく降りてこないことがあります。
      睾丸が両方とも下降してこない犬は、生殖能力がないのが
      普通です。それに比べ、一方の睾丸だけが降りてこない犬は
      生殖能力に問題はありません。
      停滞睾丸は、小型犬種または愛玩犬に最もよくみられます。
      停滞睾丸の犬は去勢する必要があります。
      なぜなら、停滞睾丸は遺伝性の病気であり、この病気の犬は
      ドッグショウなどに出すことができず、また、停滞睾丸の場合は
      正常に陰嚢に降りている睾丸に比べて睾丸腫瘍になる
      可能性が14倍も高いからです。

乳汁停滞(乳腺の硬化)
      乳汁停滞は、母親の乳が豊富で子供がいくら飲んでも乳腺が
      空にならないような場合に起きます。このような状況では、
      乳が固形化または硬化しやすくなります。
      特に子供に吸われない乳腺では、この傾向がいっそう顕著に
      起こります。その結果、乳腺が赤く腫れ上がったり、
      まれには乳腺炎(乳腺の炎症)が起こることもあります。

乳腺炎
      乳腺炎は、乳腺に炎症が起きることで、感染が起きる場合
      と起きない場合があります。乳腺炎の原因は、乳の分泌が
      多すぎることと、乳腺が完全には空にならないことに関係が
      あります。乳腺が腫れ上がって、押すと痛みがあり、
      熱をもつようになるとともに、濃い赤色か紫色の斑点が
      現れることがあります。乳にも血が混ざったり、
      色が変わったりすることがあります。
      乳腺炎のその他の症状としては、熱、落ち着きのなさ、
      乳腺の痛みなどがあります。
      乳腺炎になった母親は、あまり子供の面倒をみなくなります。
      その結果、子供はひどく泣くようになったり、衰弱したり、
      極端な場合には死んでしまうこともあります。

妊娠中絶
      初期段階の妊娠を中断する最良の方法は、
      卵巣子宮切除(避妊)です。
      これは、卵巣と子宮の両方を取り除く手術で、いったん手術
      を受けると元の状態に戻すことはできません。
      この手術を受けたペットは、生涯不妊となり、発情することも
      なくなります。
      一時的な不妊処置を施したい場合は、ホルモン療法により、
      子宮内に受精卵が着床しないようにします。
      こうすると、受精卵は子宮分泌物と一緒に子宮の外に
      排出されて、妊娠状態が終了します。(流産)
      ホルモン療法を行うことによって、望ましくない副作用が
      起こることもごくまれにあります。
      この種の治療に伴う危険については、獣医師が説明します。
      ホルモン療法は、交尾後数日間のうちに始めなければ
      効果は上がりません。ホルモン療法を行うと、普通発情期間
      が長くなります。雌犬は以前として雄犬をひきつけ続け、
      もう一度交配が行われる可能性があります。
      薬を注射してから数日以内に交尾が起きた場合は、
      薬の効果によって妊娠が防がれます。

猫の正常な出産
      出産準備
      子猫の出産準備は、雌猫が実際に子猫を産む前に始めて
      ください。出産させようと思う場所に出産用の箱を用意して
      母猫にその中で寝るのを慣れさせ、その中で子猫を産む
      ようにさせます。ほとんどの猫は、蓋付きのダンボール箱を
      好みます。食事と水を箱のそばにおいてやります。
      母猫がだれにも邪魔されないことで落ち着けるように、
      その箱を家の中の家族があまり行き来しないところに
      置きます。寝床を作る材料としては、新聞紙が最適です。
      新聞紙ならば、汚れても簡単に取り替えられますし、
      吸水性もよく、母猫が巣を作る際に千切って使うことも
      できます。新聞紙の代わりに使い古しのキルティング、
      ボロ切れ、毛布、マットレスなどを使う場合は、それを頻繁に
      洗濯するようにしてください。出産が近づいたかどうかを正確に
      知りたい場合は、妊娠60日目から毎日2回直腸の温度を
      計ります。分娩開始の24時間前になると、直腸の温度は
      37.8度以下に下がります。直腸の通常の温度は、
      38〜39度の間を変化します。

      陣痛と出産
      分娩の第1期には、母猫は不安な様子を見せて
      落ち着かなくなります。ものを食べようとしなくなったり、
      水を飲もうとしなくなります。直腸の温度が下がり、
      人目に付かない暗い場所に引きこもろうとします。
      しきりに遠吠えをすることもあります。
      この段階は、12〜24時間くらい続きます。
      第2期に入ると、筋肉の収縮が起こり、子猫が産道から
      出てきます。通常まず最初に、体液の入った緑色の
      小さな袋が膣の開口部から出てきます。
      その後に、子猫とそれに付いている胎盤が現れます。
      子猫は鼻を先にして(先進部)、かつ腹部を下に向けて
      出てくるのが正常です。ただし、後半身のほうから先に
      出てくる場合もあります。分娩が終わると、母猫は子猫を
      包んでいる袋をなめたり咬んだりして破り、
      子猫をきれいになめ、へその緒を咬み切ります。
      これらの作業を母猫がしようとしない場合は、
      飼い主が代わりに行わなければならない場合もあります
      (「助産処置」の項を参照)。
      出産時に袋が破れていない場合は、すぐに子猫から
      その袋を取り除くようにしてください。
      分娩の第3期は休止の期間で、子猫が1匹生まれるたびに、
      訪れます。
      この期間は、数分間から1時間くらいまで続きます。
      まれに、2匹の子猫が数分間の間隔をおいて続けて生まれ、
      その後に、休止期間に入ることもあります。

      生まれた子猫の処置
      子猫が生まれたら、子猫を覆っている膜をすべて取り除き、
      顔をきれいに拭いてから、口と鼻についている粘液をとって
      ください。子猫の身体についた水分を拭き取るとともに呼吸と
      血液循環を刺激するために、きれいなタオルで子猫の身体を
      こすります。このようにして数分間こすっていると、
      やがて子猫はもがきながら大きな声で泣き始めます。
      へその緒は、子猫の身体から2〜3センチのところを細い糸で
      縛ってから、結び目の外側(子猫の身体から遠いほうの側)で
      切り離します。へその緒の切り口には、ヨード液かチメロサール
      などの消毒液を1滴つけておいてください。

      分娩の補助
      子猫が産道の中で引っかかってしまい、母猫もそれを産み
      落とせないような場合には、飼い主はすぐに分娩を助けて
      やらなければなりますん。子猫の命を救おうととするならば、
      獣医師に電話したり病院に連れて行っている時間的余裕は
      ありません。きれいなタオルを使って子猫をつかみ、
      ゆっくりと力を入れながら引き出します。
      急に力を入れて引張らないようにしてください。
      子猫の背中の皮膚を引張るのが一番安全ですが、
      肢を引張らなければならないこともあります。

      次のようなときには、病院に連絡してください
      ・産道の途中で出てこなくなった子猫を引き出せないとき。
      ・激しい陣痛が30分間も続いていているのに
       子猫が分娩できないとき。
      ・弱い陣痛が間欠的に5時間も続いているのに、
       まだ、1匹も子猫を分娩できないとき。
      ・黒っぽい排出物が出てくるのに、3〜4時間の間、
       陣痛もなく子猫も出てこないとき。
      ・妊娠期間が67日を超えて続くとき。

猫の正常な妊娠
      妊娠は、母親の子宮内で子供が成長する期間のことです。
      猫の妊娠期間は63〜65日です。
      シャム猫は、子猫をはらんでいる機関が67日間の場合
      もあります。

      妊娠の診断
      猫の場合は、血液検査や尿検査での妊娠の早期診断を
      することはできません。妊娠診断が可能な一番早い時期でも、
      交配後3〜4週間かかります。
      この時期になれば、獣医師は猫の腹部を触っただけで
      妊娠しているかどうかを判断できます。

      外見上の変化
      妊娠直後の4〜5週間に生じる、際立った変化は数える
      ほどしかありません。5週目以降になると、体重が増えて
      腹部が大きくなってくるのが普通です。
      もちろん、お腹のはり具合は、お腹の中にいる子供の数に
      よって差があります。乳腺は5週目くらいから大きくなり
      始めますが、一般的には7週目くらいにならないと目立った
      大きさの変化が感じとれません。分娩の1〜2日前になると、
      乳腺に乳が溜まり始めるのが普通です。

      行動上の変化
      妊娠の最後の週には、母猫は楽な姿勢を取ることが
      難しくなり、落ち着かない様子を見せるようになります。
      この時期に多くの雌猫が、人目につきにくい場所を探す
      ようになります。子宮の重さで膀胱や結腸が圧迫される
      ために、猫が粗相をして家の中を汚してしまうこともたまに
      あります。

      運動
      妊娠をしてから6〜7週間は、普通運動を制限する
      必要はありません。妊娠期間の最後の2週間は、
      猫を家の外出さないようにする必要があります。
      外に出した場合、母猫は屋外のあまり安全とはいえない
      場所で子猫を産んでしまう可能性があるからです。

      栄養
      十分な栄養をとることは、母猫と子猫の両方にとって欠かせ
      ないことです。妊娠中の猫は通常の2〜4倍の量の食事を
      必要とするので、いくら食べさせても食べ過ぎるということは
      まずありません。
      生卵の白身、生魚、肉や魚だけの食事などは、
      妊娠中の猫には害のある食べ物です。
      必要な場合には、獣医師が特別食や補助食を処方します。

猫の発情(さかりの周期)
      発情(さかり)は、雌の動物の交尾の期間です。
      発情期に入った動物は、「さかりがついた」と言われます。
      猫の場合は、最初の発情周期は生後5〜10ヶ月、
      平均して6ヶ月目位にやってきます。
      雌猫は、年に2〜4回ほど発情し、それぞれの発情期間は
      15〜22日続きます。交配を経験した猫の場合は、
      1回の発情期間が4日以上続くことはほとんどありません。
      交尾がうまく行かなかった場合は、1回の発情が
      7〜10日間続き、15〜21日間の間隔をおいて発情を
      繰り返します。交尾を「経験していない雌猫の場合は、
      3〜4週間おきにいつまでも発情期間を繰り返す可能性
      もあります。猫の場合は、出産後1〜6週間くらいで
      発情期に入ります。そのため、1腹の子猫にまだ授乳して
      いる期間中に再び妊娠するということもあります。

      行動
      猫の場合は、犬と違って、発情しても膣からおりものが
      出たり性器が腫れ上がったりすることはないため、
      猫が発情しているかどうかを知るのは猫の行動から判断
      するしかありません。発情している猫は、尾を片側に傾け、
      後半身を持ち上げて、後肢で交互に「足踏み」運動をする
      ようになり、異常にひとなつこい様子を見せます。
      この時期の雌猫は、長い時間床の上をごろごろと転げ周り、
      普段よりもはるかに落ち着きがなくなります。
      声もいつもに比べて甲高い声になり、雄を受け入れる準備が
      できるまで1〜2日間は雄を「呼ぶ」ように泣き続けます。

泌乳不全(アガラクシア)
      アガラクシアは、授乳期間中の母体の乳が十分に出ない
      ことです。出産時に乳腺が十分に発達しなかったときに
      起こります。また、まれにですが、母親が帝王切開を受けると
      アガラクシアが起こることもあります。
      出産時に乳がまったく出なくても、24時間以内に十分な
      量の乳が出るようになるのが普通です。
      母体が作る乳の量を増やすような薬はありませんが、
      ホルモンを投与することによって、乳腺からの乳の分泌を
      刺激することはできます。

不妊症
      不妊症は、子供を生む能力がないことです。
      不妊症には非常に複雑な問題が関係している場合も
      あります。生殖能力に影響を与える典型的なものとしては、
      一般的な健康状態、年齢、生殖器の病気、
      内分泌(ホルモン)障害、雌の性周期(発情)の時期、
      情緒の状態(内気さ、恐怖、興奮)、交配時の環境
      (慣れない環境、気を散らせるもの、騒音、見知らぬ人)
      などがあります。雌の膣垢塗抹標本を獣医師に検査して
      もらって、交配に適した時期を決めることもできます。
      また、雄の精液を検査して、健康な精子細胞があるか
      どうかを調べることもできます。

包茎/嵌頓(カントン)包茎
      包茎は、包皮の開口部から外に陰茎が伸びることが
      できないことです。その原因は、生まれつき包皮の
      開口部(包皮口)が異常に小さかったり、
      怪我や病気で包皮口に傷痕ができたりするためです。
      包皮炎になると、放尿の仕方に異常がみられたり、
      包皮が内側から膨らんでくることがよくあります。
      嵌頓(カントン)包茎は、包皮の中に陰茎が戻らなくなる
      ことです。交尾、怪我、自慰などをした後の若い犬に一番
      多く見られます。包皮口が異常に小さかったり、
      包皮に生えている毛が狭まって包皮を内側に折り込んで
      しまった場合にも、嵌頓(カントン)包茎が起こることが
      あります。


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